80: 2017/01/16(月)17:53:13

授業終了後、校長室に戻ったハンサムとオーキドが会話している。

オーキド「いやあ、素晴らしい授業でしたよハンサムさん」

オーキド「あなたが我が校に来てくれればとさえ思いました!」

ハンサム「…やむなしとはいえ、あのクラスのいじめを見過ごした私が言うことではありませんがな」

ハンサム「あなたはもっと、自分の生徒と向き合ったほうがいい」

オーキド「…」

ハンサム「本日はありがとうございました」

ハンサム「失礼します」

硬直するオーキドを尻目に、ハンサムはスクールを去った。

 

 

 

81: 2017/01/16(月)17:53:25

ハンサム「それで、あの中に所有者はいたのかグック」

グック「ククッ…ああ、お前と会った奴の中に死神が憑いてる人間がいたぜ」

ハンサム「!誰だ!?」

グック「悪いがそれは言えないな。死神には色々と掟がある」

グック「俺と交友のある奴で、リュークって言う死神なんだが」

グック「とある奴に憑いてたぜ」

ハンサム「ふむう…所有者は一人だけだったか?」

グック「ああ」

グック (ケケッ…悪いなハンサム。ダチを売るわけにはいかねえんだわ)

グック (この情報だけで我慢してくれよ)

ハンサム (今日俺が会ったのは…あの校長と生徒たちの計6名)

ハンサム (あの中に…所有者がいる)

 

82: 2017/01/16(月)17:53:33

ハンサム (そうだ…俺はずっと探していたんだ)

ハンサム (子どもの頃、決して悪を許さない正義の警察官に憧れていた)

ハンサム (だがやっと手に入れた今の生き方は、求めたものとは何か違っていた)

ハンサム (俺に残ったのは、師も友も好敵手もいない…孤独だけだった)

ハンサム (そして、この事件に出会った)

ハンサム (所有者たちよ。デスノートよ)

ハンサム (俺は待ちわびていたんだ。お前たちのような相手を)

ハンサム (この命を犠牲にしてでも捕まえたい悪を)

 

83: 2017/01/16(月)17:53:45

マーマネ「やっと学校終わったよー国際警察の授業つまんなかったねー」

マオ「やっぱりククイ先生が一番!今日なんで休んだのかなあ」

サトシ「よーし帰るか!じゃあなスイレン!」ゴスッ

マーマネ「ボクも例のビラをコピーしないと!じゃあね!」ゴスット

カキ「スイレン、お前は何があっても休むなよ」ゲガッ

スイレン「ぐ…」

放課後。
サトシたちは当然のようにスイレンを殴ってから帰っていった。

 

 

 

84: 2017/01/16(月)17:53:53

死神との帰り道。
スイレンは思案にふけっていた。

スイレン (あの国際警察…ハンサムって言ったっけ)

スイレン (アローラの子どもたちのために授業をしにきたなんて嘘に決まってる)

スイレン (リーリエの死をキラ事件と関連付けて、この学校を探りにきたと考えるべきだよね)

スイレン (キラと間違われて逮捕されても困るし殺しておかないといけない…けど)

 

85: 2017/01/16(月)17:55:09

スイレン「ねえリューク。国際警察ってコードネームで互いを呼び合うんだよね?」

リューク「クククッ…ああ、そうだな」

スイレン (…なるほど、やっぱりハンサムっていうのは偽名か)

スイレン (国際警察となると、障害になる可能性が高い)

スイレン (あいつらさえ殺せれば目的は達成されるんだし…もし捕まれば計画は水の泡。私の人生も終わる)

スイレン (なら…太く短く…)

スイレン「リューク。死神の目であいつの顔を見れば、本当の名前がわかるんだよね?」

その日の夜、スイレンのデスノートには「事故死」という死因でハンサムの本名が書き込まれた。
ギンガ団事件のネットニュースに掲載されていたハンサムの顔写真。
スイレンの目には、彼の顔の上に名前のみが大きく見えていた。

 

86: 2017/01/16(月)17:55:21

帰宅したサトシは、珍しくポストを見た。
普段は確認などしないのだが、今日は無意識にポストを覗いたのは運命のいたずらだろうか。

サトシ「ん?なんだこれ…」

そうしてサトシが見つけたのは

サトシ「デスノート?」

死神のノートであった。

 

87: 2017/01/16(月)17:55:33

サトシ (これは…ノートの説明か)

デスノートに名前を書かれた人間は死ぬ。
名前を書かれる人物の顔が頭に入っていないと効果は得られない。
ゆえに、同姓同名の別人は死なない。
デスノートに書く名前は、本名でなければ効果は得られない。
名前の後に人間界単位で40秒以内に死因を書くと、そのとおりになる。
死因を書かなければ、全てが心臓麻痺となる。
死因を書くとさらに6分40秒、詳しい死の状況を記載する時間が与えられる。
デスノートの所有権を持つ人間は、死神に自分の余命の残りの半分を渡すことによって、「死神の目」を手に入れることができる。
死神の目は、人間の名前と寿命を見ることができる。
人間と同様にポケモンを殺すことも可能だが、そのポケモンのトレーナーが名付けたニックネームまたは死神の目で見た名前を書き込まなければならない。

サトシ (ふうん…)

家に入ったがククイは帰宅していないようだったので、サトシはデスノートの説明文を読んでいた。

サトシ (ん?何か挟まってるな)

サトシ (手紙?)

ノートに挟まっていた手紙には、このような文章が書かれていた。

 

 

 

88: 2017/01/16(月)17:55:45

驚かせてすまない。
このノートはデスノートと言って、死神が落としたものだ。
簡単なルールは書いておいたが、詳しいことはゼルオギーという死神に聞いてくれ。
私が君にこのノートを渡したのは、君の命を守るためだ。
君のクラスの生徒が一人、心臓麻痺で死んだだろう。
あれは誰かがデスノートを使って殺したのだ。
このままでは確実に君も殺される。
だから、やられる前にやるんだ。
デスノートの持ち主を見つけ出し、殺すこと。
それが死なずに済む唯一の方法だ。

サトシ「…なるほどな」

「君は殺されるだろう」などと言われれば、この年の子どもなら、いやそうでなくとも動揺するだろう。
しかしサトシの心は普段通りだ。
普段通り、好奇心と破壊衝動が渦巻いていた。

 

89: 2017/01/16(月)17:55:53

「面白いな。なんでお前そんなに落ち着いてるんだ?」

サトシ「…死神か」

死神ゼルオギー。
左手にフック、頭に羽飾りをつけたオスの死神である。
人間界に興味があるようだ。

ゼルオギー「その手紙に書かれてたゼルオギーってのは俺のことだ。よろしくな」

サトシ「…ふん」

 

90: 2017/01/16(月)17:56:03

ゼルオギー「さて…ノートの前の持ち主に頼まれて、お前のところにノートを持ってきたわけだが」

ゼルオギー「お前殺されるかもしれないんだぜ?動揺しねえのかよ」

サトシ「俺があいつに殺される?リーリエみたいに?冗談だろ」

ゼルオギー「あ?お前デスノートの所有者の目星がついてんのか?」

サトシ「当たり前だ」

 

91: 2017/01/16(月)17:56:11

サトシ「リーリエが死んだとき、俺含めクラスの奴らはみんな動揺してた」

サトシ「マオは死というものを目の当たりにしたせいか泣いてたし…俺たち男子も人が死ぬところは初めて見たから固まってた」

サトシ「あいつもほんの少しだけ驚いて、アズマオウみたいな目になってたけどな。その後すぐに違う目になった」

サトシ「何度か見たことがあるから、ああいう目に宿る感情は知ってる。殺意だ」

サトシ「他の奴が泣いたり驚いたりしてる中、あいつだけは殺意を滾らせてた」

サトシ「スイレンだけは」

 

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