24: 2017/01/16(月)17:39:28

オーキド「えー…本日の授業は中止とするので…えー…帰宅をしてください…」

リーリエの死亡から数十分。
教室待機を命じられたスイレンたちに、オーキド校長が帰宅を許可した。
スクールに巨額の投資をしているエーテル財団の娘が死亡したという報告に校長も困惑しているのか、どうも歯切れが悪い。

マオ「リーリエ…うっ…うっ…」グスン

カキ「心臓麻痺とは…一体どうして…」

救急隊や財団の関係者が来たが、結局リーリエは帰らぬ人となった。
マオたちも喪心のあまり、いつものようにスイレンを殴ることもできない。
誰もが項垂れて帰宅していく。
ただ一人、スイレンを除いて。

 

25: 2017/01/16(月)17:39:38
喜びが、憎しみがこみ上げてくる。
ずっと待ち望んだ非日常がやって来た。
やっと明確な殺意が芽生えた。
死神が落とした、死のノート。
それで何をすべきかはわかっている。



26: 2017/01/16(月)17:39:42
ふむ続けたまえ

 

27: 2017/01/16(月)17:40:08

スイレン (!あれは…)

校舎を出たスイレンの目に入ったのは、美しい女性であった。
金髪、細い体、整った顔立ち。
リーリエによく似たその女性は、エーテル財団代表ルザミーネである。

ルザミーネ「死んだ…リーリエが…死んだ…」

ルザミーネ「あなたを失った私の人生に何の意味があるというの…?」

その虚ろな目には、深い絶望が見て取れた。

 

28: 2017/01/16(月)17:40:22

スイレン (あなただって同罪でしょ?)

スイレン (リーリエのしてたこと、知らなかったはずはない)

スイレン (最低の娘を産み、そしてその娘の行為を見逃した)

スイレン (止められる立場の人が止めようともしないなんて)

 

29: 2017/01/16(月)17:40:31

帰宅するスイレンの足取りは軽い。
一刻も早く家に帰りたいところだが、その前にスイレンはあのビーチに寄った。

スイレン「アシマリ、見てる?」

スイレン「やっと殺せるんだよ、あいつらを」

スイレン「バルーンを完成させるっていうアシマリの夢を壊したあいつらを」

スイレン「やっと」

 

30: 2017/01/16(月)17:40:42

「気に入ってるようだな」

スイレン「っ!?」

背後から声をかけられ、スイレンは慌てて振り向いた。
そこにいたのは、黒い翼を持った怪物。
比類なき絶望と悪意を湛えた、人間の命を喰らう種族。
死神であった。

リューク「そのノートの落とし主、死神のリュークだ」

スイレン「は…はは…」

 

31: 2017/01/16(月)17:40:51

リューク (恐怖で気が狂ったか?)

スイレン「早かったね…リューク」

リューク「あ?」

スイレン「デスノートのルールは全部読んだよ」

スイレン「死神は…私の名前も寿命も見えてるんだよね?」

リューク「ククッ…逆にこっちが驚かされた!」

リューク「俺を恐れないのか?スイレン。イカレてるわけでもないだろうに」



 

32: 2017/01/16(月)17:41:01

スイレン「いいタイミングで来てくれたと思うよ」

スイレン「聞きたいことがあったの」

リューク「なんだ?」

スイレン「このデスノートの説明文」

スイレン「ここにはポケモンという言葉が全く出てこないよね」

スイレン「ポケモンはデスノートで殺せないってことなの?」

 

33: 2017/01/16(月)17:41:09

リューク「そんなことはない。ポケモンだって条件を満たせば殺せる」

リューク「ただ、そのことをわざわざノートの説明に書く必要が無いってだけだ」

スイレン「?」

リューク「俺たち死神はな、スイレン」

リューク「人間の寿命を貰って生きている」

 

34: 2017/01/16(月)17:41:20

リューク「死神が80歳まで生きるはずの人間を30歳の時にデスノートで殺したとすると、50年分の寿命がその死神のものになるわけだ」

リューク「だがな、ポケモンをデスノートで殺しても寿命は増えない」

リューク「だからポケモンを殺す死神なんかいないってわけだ」

リューク「そのデスノートはどっかの死神の落し物でな、俺が死神大王のジジイを騙して貰って来たんだ」

リューク「几帳面な死神だったんだろう。ノートの使い方を丁寧に書いてあるしな」

スイレン「ああ…だからポケモンについての記述が無いんだね」

 

35: 2017/01/16(月)17:41:30

リューク「さて、ならポケモンを殺すためにはどうすればいいか」

リューク「簡単なことだ。そのポケモンのニックネームを書けばいい」

リューク「セパルトラってニックネームのヒトカゲがいたとしたら、ノートに『セパルトラ 事故死』とでも書くんだ」

リューク「そうすりゃセパルトラは哀れ、トラックに轢かれでもするだろうぜ」

スイレン「なるほど」

 

36: 2017/01/16(月)17:41:40

リューク「で?殺したいポケモンでもいるのか?」

リューク「名前が知りたいなら死神の目の契約をしたらどうだ?」

スイレン「ううん…あれにニックネームはついてないの」

リューク「そりゃ残念だな。そのポケモンのトレーナーがつけなきゃニックネームとは認められないからな」

スイレン「大丈夫だよ」

スイレン「殺せる」

 

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